![]() 今年は、大きな事故もなく、平和な気田川だったのではないか。 気田川は穏やかな川である。 ふつうに遊んでいれば、重大事故が起こるような場所ではない。 だが、 川や、水の力を甘く見て、増水時に一人で下りに行ったり、 遊んでいる子供から目を離したりすると、たいへんなことになるかも知れない。 自然の中で遊ぶ時、 「絶対に安全」「絶対だいじょうぶ」 ということはない。 穏やかな川といっても、流れは速いし、場所によっては岩ゴロゴロなのだ。 なにもフネによる事故に限らない。 川原の石につまづいて捻挫したり、ハチやアブに刺されたり、 突然の天候の激変や、カミナリに怖い思いをしたり... なかなか、自然というものは侮れないのである。 * しかし考えてみると、気田川も蛇行しているが、 気田川に行く山道も負けずに激しく蛇行しており、 今まで何度か、見通しの悪いカーブで対向車がセンターラインを越えてきて、 正面衝突しそうになった。 気田川に着く前に、または遊んだ後に、 交通事故で死ぬ確率の方が、はるかに高いと思っている。 気田川では、フネが岩壁に正面衝突したり、思いっきり転覆したりしても、 まずそれだけで死ぬことはない。 川の方がずっと安全だ。 * ともあれ、 2005年も無事に舟下りで遊ぶことができ、交通事故にも遭わず、 こうして無事でいることに素直に感謝したい気持ちだ。 冬が来ると、 もう来年の春が待ち遠しい。 もちろん、カヌーできるほどの陽気が待ち遠しいのである。 また来年、 楽しく川遊び、舟下りができますように... お元気で。
am6。 平木大橋の川原に車をおいて出発。 バウはクルマの見張り番。 ![]() 平木大橋/出発点
宮川橋(天狗)前の瀬と淵 7時頃、役場のカーブの瀬の前に 釣り人ふたりが竿を支度しはじめたところ。 秋葉橋まで行く予定だったが、時間切れで、 一草橋(ひとくさはし)を終点にする。 川原にフネを干しておき、赤い吊り橋を渡って、 向こう岸のバス停へ。 一草橋/終点 バスを待つ間、 自転車で通り過ぎるかわいらしい女子高生たちや、 坊主頭の野球部員たちと気持ちのいい あいさつを交わす。 春野は大人も高校生も子供達も、 挨拶がきもちよくできる町だ。 ![]() 秋葉バス運行系統図 ![]() バスの中 のんびり下って2時間。 バスに乗り、気多の車庫=終点まで12分。 今しがた自分が下った川を眼下にしながら戻る。
川原でシュハスコ(ブラジル式バーベキュー)をした。 朝10時ころ、ひとり早めにきてのんびり待っていると、 ファルトボートが2ハイ下ってきた。 大阪から来た人たちだった。一人艇と二人艇。 「今日は水も多くていいですネー!」 しばらくすると今度は東京からきた一団。 きれいな川に色とりどりのカヌー、絵になるネ。 川原に、おいしそうな匂いが漂い始める。 子供達は川に飛び込む。オトナたちはビールを開ける。 川原の前のゆるやかなカーブの流れで、カヌーの大試乗会。 遊ぶのに忙しくて、写真ナシ! QUE ALEGRE CHURRASCAR NO RIO KETAGAWA !! AGUA LIMPO, SOMBRA DE ARVOLE, PAISAGEM LINDO. E CARNE MUITO GOSTOZO !! DISCULPA NAO TENHO FOTOS NADA, PORQUE FUI MUITO OCUPADO JOGAR COM CRIANCAS.
この地方の夏の「木の花」といえば、 ムクゲ、キョウチクトウ、 ノウゼンカズラ(つる性)の3つだろう。 花期が長いのも、この三つの特長だ。 その三つが咲き揃って、蝉(セミ)も鳴き始め、 梅雨明け前とはいえ、 もうすっかり夏である。
![]() この時季に、 こんなに透明な気田川はひさしぶり。 水は少なく、浅すぎる所もあるけれど、 流れがゆっくりになっているから、のんびりのんびり下れた。 帰りは畳んだカヌーを入れたザックを背に山道散歩。 森林の匂い。テイカカズラの甘い香り。きれいなトンボに出会った。 ![]() ![]() ![]() ![]()
先日「今年は鮎釣り向けの気田川になりそうだ」 と書いたが、ここで訂正させていただく。 今年も去年と同じく、いやむしろ去年以上に、鮎釣りの状況はひどい。 透明な水の中、魚の影が見えない。 ときおり向こうの方の水面で跳ねたりはするが、例年にくらべ異常に少ないのだ。 去年は多雨でダメだった。 今年は渇水ぎみで、それも一因になっている。 ![]() ![]() が、鮎激減の背景には他にも幾つか理由がある。 そのひとつは気田川漁協の財政難だ。 去年の入漁料収入の低迷で漁協には「銭がない」。 銭がないから、稚魚をたくさん買えない。 安い稚魚(稚魚にもランクがある)を買って放流すると、 こんどは「冷水病」でその多くは育つことなく死んでしまう。 釣り人の間の情報、うわさはすぐに広まり、年券も売れない。 訪れる釣り客も減っていく。 川原で出会う釣り人の顔も冴えない。 「こりゃあ、釣りどこじゃァないわい...」 むろん、天然鮎など遡上してはこない。 「フナギラ(船明)ダム」が天竜川にできた時、現在の鮎の惨状は約束されていたのである。 漁協というのは営利団体であって、けっして、自然保護を目的とするものではない。 稚魚や成魚を買って、放流し、川をゲームフィッシングの場として利用し、 鑑札を売って、利益を得ているのである。 別にそのことを責めようというのではない。 ただ、川のこと鮎のことを真剣に心配するのなら、ただ利益を追求するだけでなく、 ほかにもすることがあるのではないかと思うだけだ。 ここにまた一本、死に直面している川がある。 森町の山奥から流れている「太田川」だ。 太田川の源流「吉川」の、そのまた源流部に、巨大なダムが造られようとしているのである。 「ダムが必要か不必要か?」ということはひとまずおくとして、 ダムができれば、まちがいなく太田川の鮎釣りも(いよいよ)ダメになる。 ![]() ![]() ダムを造るために、ダンプが通るための広い道路を造る。トンネルをいくつも掘る。 それだけでも森の大規模伐採が行われる。 森の樹が必要以上に伐られると、山の「水もち」が悪くなって、 大雨が降ればすぐに濁流、雨が少ないとすぐに渇水となり、 どちらも鮎にとっては大ダメージだ。 ![]() ![]() ダムの底の冷たく濁った水を放水すれば、 どんなに鮎を放流したところで、冷水病にやられてしまうだろう。 川の石には泥が付き、鮎の食べるコケは育たなくなるだろう。 鮎釣りの不振は、カヌーする者にとっては、 釣り人が減って夏の川を下りやすくなるので、歓迎すべきことのようでもあるが、 よく考えると、そら恐ろしいことなのだ。 やはり鮎の季節には、遡上してくる天然鮎や、立派に育った放流鮎がさかんに水面を跳ね、 なわばりに入ってくる他の鮎を追い、釣り人が竿の放列をなして、釣れる鮎に顔をほころばせる... そういう夏らしい風景が展開してほしいのである。 *写真はすべて太田川(吉川)とその流域で撮影。
ようやく初漕ぎができた。 といっても、沈の川原の前を200m「下って」、 川原の前の淵のあたりで練習しただけだが...。 少雨で水位あがらず、流れもふだんより遅い。 川底の石は苔だらけ。 砂の川床には一面に緑の藻が生え、ゆれている。 ![]() ![]() この水位では、水に沈む部分が少ないフネでも 下るにはかなり厳しいと思われる。 下ろうとすれば、漕いでは舟を降り、 また乗っては降り、のくりかえしだろう。 川の中を歩けば、苔で足元はすべりやすいし...。 ![]() ![]() どうやら今年は去年と違い、 カヌーよりも鮎釣り向けの気田川になりそうな気配。 それでも、天気は良く、 水はいつになく透明、 林ではうぐいすが鳴き、 川のそこここでカジカガエルの可愛い声が聞こえる。 五月の気田川は暑からず寒からず、スギ花粉もおさまり、 水の上に居るだけで、じゅうぶんに心地よい。 淵の、深い水の上で休んでいて、 ふと後ろを見ると、 ヤマカガシが一匹、岩を伝って水におりた。 舟が少し動くと、ヤマカガシは慌てたようすで くねくねと泳ぎ、手近な岩にまた這い上がって、 岩の間に隠れてしまった。 ![]() ![]() ヤマカガシは水辺を好むヘビで、 道路から川原につながる小径や、 水際の岩で、ときどきみかけることがある。 川面を泳いでいるのに遭遇することもある。 まちがってフネに入ってこられると困るなあと思う。 以前、林の中でヤマカガシの仔蛇にでくわしたことがあり、 それは長さ20cmくらいの可愛いやつで(といっても蛇は嫌いだが)、 ヤマカガシのしるしである、首のまわりの黄色いリングが印象的だった。 このリングは大きくなるにつれて目立たなくなる。 「おとなしい蛇だが、むやみにからかったりして咬まれたりすると、 口の奥の方に毒のある牙をもっているので要注意である」 などと本には書かれている。 ![]() ![]() 浅い川の中を覗くと、 真っ黒い、小さめのオタマジャクシを たくさん見つけることができる。 カジカガエルのオタマジャクシだ。 気田川のヤマカガシは、 カジカガエルを主食にしているのかもしれない。 ヤマグワの実が少しづつ熟してきた。 真っ黒くなった実をとって食べると、甘い。 林や川原の、明るい場所に生えている。 ![]() 水辺の岩には、 カワゲラの脱皮したヌケガラが びっしりと、無数にくっついていた。
今年は公私に多忙をきわめ、気田川がやけに遠い。 そんな中、なんとか時間をみつけて様子見に。 川はいい感じだけど、いつになったら舟下りに行けるのか、 皆目わからない...。 とりあえず、写真だけ、ちょっとの更新。 ![]() |